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税務調査の常識と非常識

COLUMN
2019.02.27

税務調査?いやな言葉ですよね。出来たら来てほしくない、いやむしろ一生来てほしくないと思っているかもしれません。しかし、残念ながら、税務調査はある日突然やってきます。
法人だけではありません。個人事業主のところにも当然やってきます。
日々、平穏に暮らしていたと思っていたら、突然電話が鳴り、その瞬間から落ち着かない日々が始まるといったイメージです。しかしご安心ください。普段からキチンと経理処理をし適正な税務申告をしていれば恐れることはありません。鬼や悪魔がやってくるわけではありません。意外にフレンドリーな調査官がやってきますのでご安心ください。世間話などで盛り上がることもあります。(ただし、例外あります)
そこで、このコラムでは税務調査とはどんなものでどんなところに気を付けていればよいのかについて触れていきます。

税務調査とは何か

日本では申告納税制度を採用しています。申告納税制度のもとでは納税者が自ら所得及び納税額を計算して納付します。したがって、申告納付時点ではどんな内容でも提出された申告書類を受け取りますが、その内容について誤りがないかどうか確認するのが税務調査の役割となっています。
とりあえず提出すれば受け取ってくれるので、何でも通るような気がするかもしれません。しかし、税務署はいろんなセンサーを張り巡らしてあなたの動きを見ていると考えていた方がよいでしょう。

税務調査は拒否できるのか

税務調査には「強制調査」と「任意調査」の二つがあります。
強制調査は裁判所の令状に基づいて金額が大きく悪質な脱税行為に対して行われる犯罪捜査であり、拒否することはできません。ただ、よほどの脱税行為を働かない限りは強制調査の対象にはなりません。
常の会社が受ける調査は任意調査の方です。任意調査ならお断りしても大丈夫?と思うかもしれませんが、残念ながら調査官は質問調査権を持っていますし、納税者にも受忍義務がありますので受けたくないからといって税務調査自体を断ることはできません。

連絡もなく税務署が来ることはあるのか

調査官ってどんな風にやってくるのか気になるところですね。
税務調査は通常はあらかじめ、税務署から顧問税理士のところに「あなたのところで関与されている顧問先に税務調査にうかがいたいのですが」と事前に電話が入ります。その際、日程の候補を何日か上げて調査対象となった会社の社長との日程調整を依頼されます。したがって、社長の都合の悪い日を提示されたら遠慮なく断っていただいて構いませんし、改めて都合の良い日に日程を設定することが出来ます。
また、何の連絡もなく突然調査官がお店や事務所にやってくる無予告調査も行われることがあります。現金商売をやっているような飲食店やエステ店などのお店で行われます。無予告調査がふさわしいと税務署が判断した場合は行うことも可能ということになってはいますが、あくまで任意調査ですので、商売の邪魔だからと言って断っていただいても構いません。

税務調査では何年さかのぼるか

通常の税務調査は調査に来る直近の期を含めて3期(3年)を対象にします。したがって、通常であれば3年さかのぼります。ただし、事実の隠蔽や仮装など意図的な偽りその他不正の行為があったと認められた場合は7年さかのぼられ、重加算税の対象になる可能性があります。

反面調査はどこまで行われるのか

取引先や銀行、外注に対して反面調査が行われます。イレギュラーで多額な経費があるとその支払先がきちんと同じように売上に計上しているかについて反面調査が行われる場合があります。また、計上している外注などが本当に実在しているのか、すなわち架空の経費でないのかについてはしつこいくらい疑ってきます。特に個人の外注先の住所・氏名・連絡先などを聞いてきます。その結果、その外注先に電話することもあります。

調査対象会社はどのように選ばれるのか

しばらく調査に来ていない会社

税務調査は基本的には3年に1度行われることになっています。しかしながら、調査官の数と個人事業主及び法人の数の割合からすれば、調査官の数が圧倒的に少ないので、3年に1度定期的に調査に来るという会社は実際ほとんどありません。通常は3年以上もう何年も税務調査に来ていないという方が大半だと思います。税務行政においては税務の公平性が重んじられますので、本来であればすべての法人および個人事業主を平等に回るべきなのでしょうが実際は何か問題のあると思われるところを回っているのが実情だと思います。平成28年において法人の申告件数2861千件に対し97千件に対して税務調査が行われています。約3.4%ですね。したがって、税務の公平性の観点からは税務調査にここ何年も来てなければそろそろここ行ってみようかということになるかと思います。。

数字の動き方が不審な会社

会社の過去何年かの売上・売上原価・経費の推移の比較及び、近くの同業他社のデータとも比較して特定の勘定科目の金額に不審な点がないかどうかチェックしています。売上が発生した伸びているのに利益が伸びていないとか、特定の経費がやたら伸びているなどです。そもそも大半の会社が赤字ですので、会社が黒字というだけで調査の来る可能性が非常に高くなっている印象です。一度、特に問題がないはずの会社に続けて調査に入られたので、「前回特に問題もなかったのにそんなに何度も来るんですか?ほかにいっぱい会社あるじゃないですか?」と聞いたことがあります。そうしたら「いや、ほかに黒字の会社がそんなにないんです」と言ってました。正直にもほどがあると思いましたが、やめてほしいものです。

その他いろいろなところから情報収集しています

税務調査に来た際に、他社の領収書や請求書などをチェックして税務調査先を選定していたりします。過去には領収書のファイルをペラペラめくりながらどこかいい調査先はないですかねぇなどと言われたこともありますが、「ここお願いします!」とも言えず愛想笑いするしかないのでそういったことはやめていただきたいです。
調査官の方に「普段街を歩きながら調査先を探したりするのですか?」と聞いてみたことがありますが、やはりそういった活動もしていると言われてました。
一般の方から情報提供もあるようです。調査官の方に「実はタレコミがありまして・・・」はっきり言われたこともあります。

税務調査にお土産は必要なのか

税務調査の都市伝説というべきものに税務調査には多少の否認事項といったお土産が必要だという考え方があります。私の考えとしてはそう言ったお土産は特に不要であると考えています。確かに調査官が調査に来て、税務署に戻ってから上司に報告するという局面を考えると多少の指摘事項があったほうが格好がつくのかなと思います。しかしながら、税理士の立場としては税務調査で指摘されるような処理をそもそもしていること自体がおかしいので指摘事項が原則ないというのが本来の姿であるはずだと考えています。

税務調査に臨むにあたって

まずは税理士に税理代理を委任する

多くの個人事業者や会社は税理士に顧問を委任していると思います。ただ、中には税理士に頼むほどの規模でもないとか、こんな個人でやっているとこには税務署も来ないだろうと思ってきちんと申告していない方もいらっしゃると思います。しかし、商売をしている以上、店を出していたり、広告を目立つように出していたり、取引相手との間に取引記録が残っているものです。税務署はそういったところを見て税務調査にやってきます。その際に税理士がきちんと対応しないと「この近くの同業者はこのくらい納税しているから」とかほとんど経費を認めてもらえなかったり、税務署主導で納税額が決められてしまいます。わかりやすくいえば、ひどい目にあいます。税務調査が来た時に税理士がついていない場合はすぐに税務調査対応してくれる税理士を探したほうがよいでしょう。

事前に税理士と打ち合わせをして調査時の不安を取り除いておく

税務調査の結果は、実は交渉によって大きく変わってきます。どういうことかというと同じ事案でも社長や税理士の回答の仕方で税務調査の結果が変わってきます。例えば、会社の経費に関しては事業との関連性がどの程度あるかで判断されます。この経費の内容について教えてくださいと質問されたときにそれは個人的な経費であるかのように認めて説明するのと、その経費がいかに事業に役立っているかと説明するかによって法人の経費として認められるかが変わってきます。税務署としても一見、個人的経費の要素が強い経費でも、客観的に100%事業に役立っていないとはなかなか立証できるものでもありません。ただ、社長自身が個人的な経費であるとして認めてしまえばそれはそこまでとなってしまします。
また、税務調査の取りまとめの段階でいくつか指摘事項が出た場合にどの経費をどこまで認めるかというのも最終的には交渉で決まる場合があります。