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給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の記載の手引き

COLUMN
2019.11.07

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の記載の手順について記載していきます。手順に沿って記載できるように心がけています。

手順1 全員が記入する項目です

配偶者や扶養家族その他控除する項目がなくても本人情報を記載する個々の項目は最低限記載していただきます。
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書X
1.必要項目(氏名・生年月日・個人番号(マイナンバー)・世帯主の氏名・続柄・住所・配偶者の有無)の記入及び押印(認印)をお願いいたします。個人番号(マイナンバー)の記載漏れがないようにご注意ください
□源泉控除配偶者,障害者に該当する同一生計配偶者及び扶養親族がなく、かつ、自分が障害者,寡婦、寡夫又は勤労学生に該当しなければ以下の記入は不要です。その場合、上記の項目のみ記入いただき、提出していただきます。

手順2 配偶者や扶養家族がいる方が記入します

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書A
1.配偶者又は16歳以上の扶養家族がいる場合は必要事項(氏名・個人番号(マイナンバー)・続柄・生年月日・所得の見積額・住所)の記入をお願いいたします。個人番号(マイナンバー)の記載漏れがないようにご注意ください
2.所得の見積額を記入する欄になりますので、給与の額面金額(収入金額)ではなく、「収入金額」から「必要経費等」を差し引いた金額(所得)を記入します。
3.特定扶養親族は年齢19歳以上23歳未満(平成9年1月2日~平成13年1月1日生)が該当します。控除対象の老人とは、控除対その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人をいいます。
給与収入が651,000円未満の方は給与所得は0円となります。651,000円以上1,619,000円未満は給与の金額から650,000円を控除した金額になります。 例えば、月5万円×12カ月=60万円の給与収入があった場合は651,000円未満ですので、給与所得は0円となります。また、月8万円×12カ月=96万円の給与収入があった場合は651,000円以上, 1,619,000円未満になりますので 96万円-65万円=31万円が給与所得となります。
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書B

寡婦控除

寡婦(一般の寡婦)とは、納税者本人が、原則としてその年の12月31日の現況で、次のいずれかに当てはまる人です。
(1) 夫と死別又は離婚した後婚姻をしていない人で、総所得金額等が38万円以下(令和2年分以後は48万円以下)の扶養親族等がいる人。本人所得要件なし。
(2) 夫と死別した後婚姻をしていない人で、本人の合計所得金額が500万円以下の人。扶養親族などの要件なし。

特別の寡婦控除

一般の寡婦に該当する人が次の要件の全てを満たすときは、特別の寡婦に該当します。
(1) 夫と死別し又は夫と離婚した後婚姻をしていない人
(2) 扶養親族である子がいる人
(3) 本人の合計所得金額が500万円以下であること。

寡夫

寡夫とは、納税者本人が、原則としてその年の12月31日の現況で、次の三つの要件の全てに当てはまる人です。
(1) 本人の合計所得金額が500万円以下であること。
(2) 妻と死別し、若しくは妻と離婚した後婚姻をしていないこと
(3) 生計を一にする子がいること。
この場合の子は、総所得金額等が38万円以下(令和2年分以後は48万円以下)で、他の人の同一生計配偶者や扶養親族になっていない人に限られます。

障害者控除

障害者控除の対象となる方は特定の機関に認定された方が対象となります。認定の程度により特別障害者に該当します。
障害者に該当する方の障害の程度、認定の事実を右側の「左記の内容」にご記入いただくか、手帳のコピー等を添付ください。
※「左記の内容の記載例」➡「お名前 身体障害者3級 身体障害者手帳 平成○○年○月○日交付」など

手順4

扶養親族が他の所得者の所得控除を受ける場合に記入します

手順5

16歳未満の扶養親族がいる場合に記入します

まとめ

以上になります。本人のマイナンバーの記載漏れ、配偶者及び扶養家族等のマイナンバーの記載漏れなどがよく見受けられます。また、所得の見積額におそらく収入であろう金額が記載されている場合も非常に多く見られます。収入か所得なのか、その違いをよく理解して記載しないと翌年の秋ごろに訂正の連絡(扶養控除等の見直し結果回答書)が税務署からやってきてしまいますのでご注意ください。
寡婦か、特別の寡婦なのかも分かりにくいところです。夫と死別または離婚・所得500万以下・扶養家族ありの3つの要件全て満たしていれば特別の寡婦、「夫と死別又は離婚・扶養親族あり。ただし、所得は500万超」、及び「夫と死別・所得500万以下・扶養家族なし」の特別の寡婦の要件の一部が欠けているような場合は寡婦であると理解いただければ少しはわかりやすいかと思います。年末調整は会社も税理士や会計事務所も年末のあわただしい時期に処理を行うことになります。事前に今回のチェックリストをよく理解して後々間違いが発生して時間や労力のロスをしないように心がけていただけると幸いです。