実はとても怖い領収書の取り扱いについて

ここでいう領収書というのは自社がお客様よりお金をお預かりした場合に自社が発行する領収書(及び領収書の控え)のことです。
普段何気なく使っている領収書、実はしっかり管理しておかないととても怖いことになるのをご存知ですか?
領収書はお金を受け取るときに発生するものです。その管理をきちんとしておかないと例えば、売上金として回収したお金を営業マンが勝手に領収書を発行して自分の懐に入れるという事態が生じかねません。
そこで、本コラムでは不正行為を防止するためにもどのように領収書を管理していったらよいかについてみていきたいと思います。
なお、呼び名については領収書とも領収証とも呼ぶようですが、ここでは領収書で統一しています。また、本コラムでいう領収書というのは写真画像に移っている領収書が束になっている冊子上のものを想定いています。
領収書の管理について
1.会社独自の領収書を使うほうが望ましい
出来れば、市販の領収書ではなく印刷会社等を使い、会社独自の領収書を作成して使用するのが望ましいでしょう。市販の領収書を使っていると従業員が同じ領収書をどこかのお店で購入して不正に利用することが出来てしまします。会社独自の領収書を使えば、従業員自身も勝手に自分で領収書を切ろうと考えにくくなりますので抑止効果が働きます。また、取引先も普段使っている領収書と違う様式であれば違和感を感じ従業員の不正に気づくきっかけになる可能性があります。
2.領収書は複写式になっており、連番の入ったものを使用する。
複写になっていない領収書を使っているとそもそも、領収書を渡してしまった後に手元に領収書を渡した記録が残りません。また領収書は連番を割り振って一枚一枚その渡し先など行方についてきちんと管理していく必要があります。
3.領収書を書き損じた場合
書き損じた場合はその領収書自体を訂正するのではなく領収書を再発行するように徹底いたしましょう。、書き損じた領収書は廃棄せずに控えと一緒に閉じておくようにいたします。
4.普段の領収書の置き場所について
営業マンに領収書を預けっぱなしにせずに使い終わったらこまめに所定の場所に戻しておくようにしましょう。そして、定期的に上司がその控え部分を確認し、領収書が連番通りきちんと発行されているか、書き損じがきちんと管理されているか、領収書の不正な抜き取りの痕跡はないかなど確認するようにします。従業員に預けっぱなしにしておくと、万が一不正が行われた場合の発覚が遅くなりますし、従業員自体も上記のようなルールがあってもどうせだれもチェックしないしと思ってしまえば、結果は同じになってしまします。7
5.未使用分の領収書の管理について
未使用分の領収書は金庫に入れて常に残高を管理しておきましょう。領収書はお金が動いた時の重要な証拠書類になりますので、その管理をきちんとしておく必要があります。
まとめ
気軽に使っている領収書、実はとても重要なものであることがお分かりいただけたでしょうか。人間に対する考え方は性善説または性悪説あると思いますが、こういった会社の内部管理体制を考える場合は、性悪説を前提として、相互チェック体制や不正を起こせない仕組みを最初から組み込んでおくことが必要です。そういったチェック体制がなく、従業員に任せっぱなしにしておくとどうしても出来心が働いてしまいますので、今回のコラムを参考に領収書の管理体制について今一度ご確認ください。