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教育資金の一括贈与非課税措置について(平成31年税制改正)

COLUMN
2019.05.01

平成25年度の税制改正によって祖父母などの直系尊属から30歳未満の子や孫への教育資金の一括贈与を行った場合は1,500万円までは贈与税が非課税となる制度が平成25年4月1日から平成31年3月31年までの贈与に限定されて設けられてました。この制度について31年税制改正によって適用期限が平成33年(令和3年)3月31日の贈与までと延長されました。ただ、本制度の延長に伴い、いくつかの見直しが行われています。

教育資金の一括贈与非課税措置の概要について

対象となる方

祖父母、父母といった直系尊属から30歳未満の子や孫への贈与が対象となります。

贈与する金銭は金融機関への信託が必要

この制度の適用を受けるには信託銀行・銀行・証券会社などの金融機関に教育資金口座を開設する必要があります。開設した口座に金銭等を信託し、受贈者が教育資金が必要になった都度、支払いを行っていきますが、その際に教育資金として支出したことを称する書類(入学金や学費の領収書など)を提示する必要があります。したがって、資金が金融機関にて管理され自由に引き出せなくなりますのでご注意ください。また、口座開設時に金融機関を経由して教育資金非課税申告書を税務署に提出する必要があります。

対象となる金銭

1.学校等に直接支払われる入学金・授業料・入園料・保育料・施設維持費などに加え、学用品の購入費や修学旅行費なども認められます。
2.学校等以外にも学習塾や水泳や野球などのスポーツ活動費、ピアノや絵画などの文化芸術活動なども対象となります。また、留学渡航費、学校等への入学するために必要な転居に伴う交通費なども対象になります。
なお、非課税限度額の限度額の総額は1,500万円ですが、1,500万円の枠のなかで塾や習い事などについては500万円が上限になります。
また、受贈者一人当たり1,500万円ですので、祖父・祖母それぞれから1,500万円づつ贈与を受けてもよいというわけではありません。

受贈者が30歳になるまで教育資金として贈与できなかった場合

子や孫などの受贈者が30歳になるまでに1500万円を教育資金として贈与できずに残額が残った場合、その残額が受贈者に対して通常の贈与があったとして扱われます。

31年税制改正に伴う見直しについて

受贈者の所得制限

教育資金の贈与を受ける受贈者の一括贈与する前年の合計所得が1,000万円を超える場合は非課税措置の適用を受けることが出来ません。この所得制限は、平成31年4月1日以後に行われる贈与について適用となります。

教育資金の範囲

今回の改正で23歳以上の孫に対しては、スポーツ・文化芸術に関する活動に係るものや習い事などに係る費用については対象外であるとされています。この教育資金範囲の制限については平成31年7月1日以後に行われる贈与について適用されます。

教育資金管理契約の終了前に贈与者が死亡した場合

教育資金の支払が全部完了する前に贈与者が死亡した場合、その贈与の残額については改正前は相続税の課税対象とならなかったのですが、31年改正により贈与を受けて3年以内に贈与者が死亡した場合は相続税が課税されることになりました。ただし1.受贈者が23歳未満の場合、2.受贈者が学校等に在籍している場合、
3.受贈者が教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受けている場合のいずれかに該当する場合は相続税の課税対象になりません。
この改正についてはは平成31年4月1日以後の相続から適用されますが、経過措置として平成31年3月31日前に取得した分については相続財産に含まれないこととなっています。

まとめ

年間110万円まででしたら、通常の暦年贈与として贈与税はかかりません。したがって、ある程度の年数をかけて計画的に贈与していくのであれば暦年贈与を行っていくという選択肢もあります。一方、近々大学入学などでまとまった教育資金が必要になりそうな場合や健康状況などを加味するとあまり長期間にわたり贈与するのが難しそうな場合など一括で資金を贈与できる今回の制度はとても有用であるといえます。贈与する側としても相続で残しても誰に何に使われるかわからないというよりは、孫への教育資金と限定される分贈与しやすいのではないかと思います。そういった意味では相続税対策としては非常に有効だと思いますが、資金が固定されるなどデメリットなどもありますので税理士等に相談のうえ、慎重にご検討ください。